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惟ふに武人の一生は連綿不断の戦争にして、時の平戦に由り其の責務に軽重あるの理無し。事有れば武力を発揮し、 事無ければ之を修養し、終始一貫其の本分を尽さんのみ。過去の一年有半、彼の風濤と戦ひ、寒暑に抗し、屡頑敵と対して生死の間に出入せしこと固より容易の業ならざりしも、観ずれば是れ亦長期の一大演習にして、 之に参加し幾多啓発するを得たる武人の幸福比するに物無し、豈之を征戦の労苦とするに足らんや。苟も武人にして治平に偸安せんか、兵備の外観巍然たるも宛も沙上の楼閣の如く暴風一過忽ち崩倒するに至らん、洵に戒むべきなり。 | 惟ふに武人の一生は連綿不断の戦争にして、時の平戦に由り其の責務に軽重あるの理無し。事有れば武力を発揮し、 事無ければ之を修養し、終始一貫其の本分を尽さんのみ。過去の一年有半、彼の風濤と戦ひ、寒暑に抗し、屡頑敵と対して生死の間に出入せしこと固より容易の業ならざりしも、観ずれば是れ亦長期の一大演習にして、 之に参加し幾多啓発するを得たる武人の幸福比するに物無し、豈之を征戦の労苦とするに足らんや。苟も武人にして治平に偸安せんか、兵備の外観巍然たるも宛も沙上の楼閣の如く暴風一過忽ち崩倒するに至らん、洵に戒むべきなり。 | ||
昔者神功皇后三韓を征服し給ひし以来、韓国は四百余年間我が統理の下にありしも、一たび海軍の廃頽するや忽ち之を失ひ、 又近世に入り徳川幕府治平に狃れて兵備を懈れば、挙国米艦数隻の応対に苦み、露艦亦千島樺太を覦覬するも之と抗争すること能はざるに至れり。 翻て之を西史に見るに、十九世紀の初めに | 昔者神功皇后三韓を征服し給ひし以来、韓国は四百余年間我が統理の下にありしも、一たび海軍の廃頽するや忽ち之を失ひ、 又近世に入り徳川幕府治平に狃れて兵備を懈れば、挙国米艦数隻の応対に苦み、露艦亦千島樺太を覦覬するも之と抗争すること能はざるに至れり。 翻て之を西史に見るに、十九世紀の初めに 当り、ナイル及トラファルガー 等に勝ちたる英国海軍は、祖国を泰山の安きに置きたるのみならず、 爾来後進相襲で能く其の武力を保有し、世運の進歩に後れざりしかば、今に至る迄永く其の国利を擁護し、国権を伸張するを得たり。 | ||
蓋し此の如き古今東西の殷鑑は為政の然らしむるものありしと雖も、主として武人が治に居て乱を忘れざると否とに基ける自然の結果たらざるは無し。 | 蓋し此の如き古今東西の殷鑑は為政の然らしむるものありしと雖も、主として武人が治に居て乱を忘れざると否とに基ける自然の結果たらざるは無し。 | ||
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明治38年12月21日 連合艦隊司令長官 東郷平八郎{{*|採用 [[日本語]] [[現代的假名標記法]]}} | 明治38年12月21日 連合艦隊司令長官 東郷平八郎{{*|採用 [[日本語]] [[現代的假名標記法]]}} | ||
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''(東鄕總司令官의 指示는 迅速하게 여러 言語로 飜譯되어 全 世界에 紹介되었습니다. 特히 [[美國]]의 [[시어도어 루스벨트]] 大統領은 그 冊을 읽고 큰 感動을 받았습니다. 그는 卽時 펜을 들고 陸軍과 海軍 長官에게 便紙를 써서 部下들에게 가르쳐 줄 것을 促求했습니다. 다음은 書翰에 있는 "聯合艦隊解散之辭"의 [[英語]] 飜譯本이다.) | ''(東鄕總司令官의 指示는 迅速하게 여러 言語로 飜譯되어 全 世界에 紹介되었습니다. 特히 [[美國]]의 [[시어도어 루스벨트]] 大統領은 그 冊을 읽고 큰 感動을 받았습니다. 그는 卽時 펜을 들고 陸軍과 海軍 長官에게 便紙를 써서 部下들에게 가르쳐 줄 것을 促求했습니다. 다음은 書翰에 있는 "聯合艦隊解散之辭"의 [[英語]] 飜譯本이다.) |